「グランド・フィナーレ」 / 阿部和重

2001年のクリスマスに家族との繋がりを失った「わたし」が、のんびりと待ったり泣いたり焦ったりする自分を眺めている話。あくまでのんびり。腹立たしいまでに。 阿部さんの本は初めてで、内容に関しても一切予備知識無しだったのですが、そのせいか、ものす…

京極夏彦さんの新作とマギーさん

「去年の9/22に発売される」というガセ情報をあろうことか出版社にふかれて枕を濡らした京極夏彦さんの新作「邪魅の雫」が発売されてるけど、それを一週間我慢するキャンペーンを実施中。因みに枕を濡らしたのは俺。そう言いながら今は「分冊文庫版 鉄鼠の檻…

迷宮百年の睡魔

森博嗣さんの近未来小説「百年シリーズ」の2作目を前作に引き続きスズキユカさんがコミック化しました。というか連載していたらしく、最近単行本になってました。 森さん作品の中では一番最先端な未来が舞台の、ほぼSFで且つ哲学的で更にあやしい関係があや…

煙か土か食い物/舞城王太郎

わんぱくファミリーがほのぼのバイオレンス。実際のところ「わんぱく」どころじゃない暴力一家だしその描写は一切「ほのぼの」してない。でもなんだかそういう形容をしてしまうのは何故かと考えるところで明日につづく。つづかない。

綾辻さん

そういえば博多の紀伊国屋で買った「暗黒館の殺人」にはサイン会用の整理券が入っていて、そのサイン会が今日であることを仕事中に思い出す。 僕は土日祝日は大抵働いている身分で、今日も働いていたんですけど、それが終わった後博多に直行すればどうにかな…

見た目

僕はどうにも本の装丁がかなり気になるたちで、ジャケ買いならぬ装丁買いをするくらい気にしてるんですけど好きな作家なら無条件で買ってるような気もします。でも先日の「暗黒館の殺人」の装丁はカッコイイ。亡き辰巳四郎さんの後を継いだのは京極夏彦さん…

暗黒館の殺人 上・下

すげえ。完全にやられた。眠そうな状態だったとはいえ、というかそれ故に脳髄への衝撃が大きかった。ここまで何度もゾッとしたのは久々であります。モチーフカラーであるビビッドな赤とどうしうようもなく深い黒が頭の中で激しく明滅。そして綾辻さんはまた…