【ネタバレ】空白の14年間を勝手に補完する/シン・エヴァンゲリオン劇場版

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反応がなくて寂しい


シン・エヴァンゲリオン劇場版を観た。最高でした。
だからネタバレ全開で感想を書きたかったのだけど、上手く書けない。
四半世紀にわたる想いが、我ながらキモくて。

 

やがて、今後のエヴァについて考えるようになりました。
もしこの先、庵野秀明監督の手を離れた「エヴァ」が描かれるのならば、
それは「破」と「Q」の間にある14年間ではないかと。

 

庵野監督が、描かなかった物語。
きっと「4部作においては描かずともよい」と判断したのだろう。
とはいえ、多くのドラマが起こったはずの14年。
庵野監督によって既に結末は描かれてるのだから、違う監督による視点で正史が描かれてもいいのではと思う。

 

というわけで、これまでのエヴァを可能な限り真面目に考察しつつEvangelion 2.0-3.0」の大筋を妄想してみました。

とはいえ設定間違ってるとこが多分にあると思うので、話半分で読み捨てていただければ幸いです。

そして個人的には、このエントリで新劇場版の物語を補完しようと思ってるので、適宜更新していきます(メタルギアサーガと同じく)。

 

(※注意: シン・エヴァのネタバレが含まれます!)

 (あと注釈が多いし、今後も増える)

 (追記21.08.09: 誰にも読まれず、検索にも引っかからないのでタイトル画像作った。なお劇場に行けず薄い本を読めていない)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

破ラスト

サードインパクトのはじまり

エヴァ初号機使徒化した綾波レイと同化して擬似シン化第二覚醒形態に
・カシウスの槍で初号機停止、Mark.06降臨*1

 

 1年目

ネルフ解体

・国連軍*2によりネルフ本部接収、廃棄*3
・ゲンドウと冬月、国外へ逃亡
・その他スタッフは国連軍の空母に幽閉*4
・初号機凍結、2号機大破のまま封印
渚カヲル、新ネルフの司令に就任、副司令として加持が接触*5
・マリ、国連軍のエヴァパイロットとして着任*6
・ゼーレ、NHG4隻とMark.07以降のエヴァ建造開始
アヤナミver.2~5覚醒、マリと接触*7
・リツコ、ゲンドウのために暗躍*8
・加持、建造中のNHG-1ブーセ内に、種子保存機能を密かに艤装
・ミサト、懐妊に気付く
・アスカ、昏睡

 

ゲンドウと冬月の旅

チベットにてアダムスの生き残りを発掘、新たなる槍の存在を知る*9
・北米のネルフ第2支部に眠るMark.04の存在を確認*10

 

第12の使徒 vs Mark.06

・加持とマリの手引きによりミサトら脱出、ネルフ本部へ
・第12の使徒襲来、地上*11にて国連軍とMark.06による迎撃*12
・Mark.06、融合タイプの使徒と交戦*13、侵食されながらも撃破
・国連軍、侵食され裏切り(暴走)の恐れがあるカヲルにDSSチョーカーを着け拘束*14

 

第三の浄化

・国連軍、Mark.06封印のため自律型へ改造*15
・第12の使徒が残留したままの自律型Mark.06、ドグマへ降下*16
・ゲンドウの策略でサードインパクト再始動*17
・黒き月変形*18
・地球全体がコア化、インフィニティ大量発生
・トウジら一部の住民、航空機で脱出、残された家族が死亡*19
・白き月が接近、誕生前の使徒LCLとなり溢れ出す*20
・加持、命を賭してインパクト完遂を阻止*21
・マリ、2号機を奪還してミサトたちと脱出
・後に「ニアサードインパクト(ニアサー)」という災害として記録される*22

 

ヴィレ始動

・ミサトら、近海の艦隊で高雄コウジらヴィレメンバーと合流
・水面下で活動していたヴィレ、ネルフと対立
・ミサト、男児を出産、リョウジと命名

 

 

2年目

地獄。他に語る言葉を持たない年。

 

 

3年目

復興と逆襲

・人々を救っていたケンスケとトウジ*23
・コア化していない集落にヴィレが来訪し調査、"第3村"と名付けられる*24
・クレーディト発足、ニアサーの被災者支援を開始
・リョウジ、第3村に預けられる
・2号機、改修
・アスカ、覚醒するも幽閉されたまま*25
・ゲンドウ、リツコの手引でネルフ奪還開始

 

ネルフ本部決戦

・アスカ救出作戦開始、本部での銃撃戦*26
・Mark.08*27、2号機の前に立ちはだかる
・混乱に乗じてゲンドウと冬月、ネルフへ帰還
・ゲンドウ、ネブカドネザルの鍵を使用、ヒトの姿を捨てる
ネルフ本部が天空へ伸びる*28
・アスカ救出、マリとタンデムで脱出*29
・カヲル解放、ネルフ監視下に*30
・ゼーレ幽閉、その後沈黙*31

 

4年目

再会と苦悩

・アスカ、リハビリのため第3村に滞在*32
・マリ、アスカに拒絶*33され、ヴィレ本部にて待機
・アスカ、18才になったトウジらと再会、エヴァの呪縛を確信する*34
・ヴィレ、ケンスケの報告に基づき封印柱を発掘、起動開始

 

第3村での戦い

・第11の使徒、第3村に接近、ヴィレにより防衛作戦開始
・ケンスケら住民、アスカを救出
・2号機、精神汚染タイプの使徒に抗い暴走、コード333(仮称)で使徒殲滅*35
・封印柱起動、第3村を完全に保護
・アスカ、自ら首にDSSチョーカーを装着、ヴィレに加入*36
ネルフ、新たなる槍を回収

 

5~9年目

ネルフとの戦い

・リツコ、ゲンドウのためネルフに寝返ろうとする*37
ネルフ、北米でMark.04回収、ネーメズィスシリーズなど量産開始
アヤナミタイプのバリエーション実験開始*38
・Mark.08+Mark.04襲来、2号機単騎で迎え撃つ*39
・リツコ、ゲンドウの真意*40を知り、Mark.08をハック
・マリ、Mark.08を強奪、搭乗していたアヤナミタイプを保護
・Mark.08、エヴァ8号機に改装*41
・ミサト、ヴィレ代表に就任*42
・リツコ、断髪*43

 

ヴィレの放浪と新たな仲間

ネルフにハッキングを試み追われていた、北上ミドリ*44
ネルフ職員の家族として迫害されていた、多摩ヒデキ*45
・国連海軍の生き残りとして漂流していた、長良スミレ*46
・本部から離れ、仲間を集め艦隊を整える、高雄コウジ*47
・レイとは別人だったアヤナミタイプ、LCL溶解*48
・ユーロネルフ最後の一人、封印柱起動に失敗、ヴィレに信号を送る*49

 

10~13年目

トウジとヒカリ結婚

・兄と医術を学んだサクラ、ヴィレに合流*50
・その後、鈴原ツバメ誕生*51

神殺し強奪作戦

・ヴィレ、NHGブーセ建造中の海上プラントを強襲*52
・ヴンダーと改名し、艦隊で牽引しながら方舟として艤装開始
・強奪の過程で主機を失い*53、US作戦立案へ

 

14年目

US作戦/リフトオフ

・反対するクルーとの対立*54
・打ち上げ手段の確保とロケット基地の建造*55
・静観するネルフ、打ち上げ成功*56
 

Q冒頭へ

・「これより、US作戦開始」
・つづく

 

 

 

描かれるであろう物語

・アスカの絶望と復活*57
・式波タイプの正体*58
・ケンスケのサバイバル、父との別れ*59
・アスカとケンスケ*60
・鈴原兄妹の医術習得*61
・サクラのシンジへの愛憎*62
・ヒカリの姉妹について*63
・ペンペンの血族*64
・14年の間に命を落としたヴィレクルー
・ミサトと対立するヴィレ上層*65
・ミサトの出産、司令就任*66
・リツコの過去と悔恨と覚悟*67
・オペレータ3人の変化と活躍*68
・新クルーとの出会い、その活躍*69
・ヴィレクルーのネルフに対する憎悪*70
・ゼーレvsゲンドウの駆け引き*71
・冬月という男*72
アヤナミタイプの凶暴性*73
・シンジの夢*74
・ユイの記憶
・マリの追憶
・ゲンドウ大学編*75
・葛城博士がやったこと*76

 

 

妄想終わり。

 

イメージでは全7~14話のアマプラやネトフリの高予算アニメ。
「Q」で豹変した環境は、同時期にではなく、様々な出来事によって少しずつつ変わっていったものなのだという推測というか願望を元に妄想してみました。とはいえ、最初の1年で大体重要なことが終わってしまう点はいなめない。


きっと、物語的に新しくなくても、他の作家さんによるストーリーテリングによる新鮮さを見いだせるはず。庵野監督の心境を投影しなくても成立しそうだし。
それに、こんなにヒトの心をつきつめられる作品は他のクリエイターにとっても魅力的だと思う。

ていうか絶対買うので、こんな感じの企画待ってます!*77

 

最後に、シン・エヴァの感想としてかろうじて表に書けることとして、「旧」の頃から描かれてはいた碇ゲンドウの動機を、今回本人の口からしっかり聞けたのがとても良かったです。

監督はじめスタッフの皆さん、25年間本当にお疲れさまでした。

*1:破ラストより

*2:裏で糸を引くのはゼーレ

*3:破ラスト予告より

*4:破ラスト予告より

*5:シンラストの心理描写でも、記憶をソースとしているなら、一度は同じシチュエーションがあったはず

*6:学校屋上での通信相手は国連軍と推測

*7:破ラスト予告より

*8:尋問官を通じて情報を伝えている

*9:破ラスト予告より推測。ヤギかわいい

*10:リツコの手引きがあったと推測

*11:地表が裂けてるためジオフロント

*12:マリの搭乗機(08以降)は未完成で2号機も未改修だったため出撃不可能だった

*13:単純にMark.06が動いて戦ってるところが観たい

*14:ゲンドウの読みどおり

*15:これもゲンドウの読み

*16:破ラスト予告より

*17:これもゲンドウ、というか基本冬月が仕込んでる

*18:もとからあの形だったのかも

*19:魂はエヴァインフィニティへ

*20:旧劇場版の黒き月と同じ現象

*21:おそらくカヲルによって設定された、加持しか知らないMark.06の裏コード

*22:村人らの発言から、サードも一般人にとっては「ニアサー」として一緒くたに認識されていると思う

*23:当時「きっとシンジも頑張ってるはずだから」と思っていただろう

*24:ミサトがシンジの友人と初めて出会う

*25:以降、眠ることができないし、空腹もない

*26:日向と青葉が命がけで戦端を拓き、マヤが若い男に失望する

*27:アヤナミver.2搭乗

*28:あのネルフ本部は一説にはネオアトランティスの「バベルの塔」なので、王が戻ってから伸びたほうがいい

*29:きっと2号機を勝手に操るマリに対して最初から反感があったと思う

*30:過去の記憶から、学生服を身に纏う

*31:全部予定通り

*32:当時村人はアスカに優しかった

*33:コネで2号機まで奪おうとした奴

*34:ヴィレにとっても裏付け調査だった

*35:使徒化の片鱗を見せ、ヒカリの姉妹を含む数名が負傷

*36:第3村に馴染めないのは村人に恐れられているからなのではと推測

*37:リツコがMark.04にやたら詳しいのがずっと気になってた

*38:初期ロットとは違う人格やアドバンスドの開発が始まる

*39:エヴァ史上最高の窮地、多くの犠牲が払われる

*40:ユイ以外要らない

*41:アダムスの器をオーバーラップできるエヴァをマリは求めていた

*42:ミサトは息子以外にも多くの命を背負っている

*43:リツコも、おそらく多くの命を背負っている

*44:新人にしてカチコミに参加してる点などから、その筋の才能があったと推測

*45:シンジではなくネルフに対する静かな恨みがあるように見える

*46:ネルフやシンジへの恨みよりも、操舵術を買われたと推測

*47:ヴンダー初陣でミサトの采配を初めて評価したことから、おそらく別行動だったと推測

*48:Qの時点で、アスカにとっての綾波レイ像が異様に薄れていたので、すでに違うタイプの凶暴なアヤナミ接触していたのではと推測

*49:ヴィレに日本人しかいないことから、遠征が出来なかったと推測。この信号がヴンダー強奪への決意を固めた

*50:ここでようやく碇シンジの罪を知る

*51:サクラは会ったことがなく、きっと「会いたい」「守りたい」と思っている

*52:さすがに艦をまるごと運び出すのは難しそう

*53:あるいは最初から無かった

*54:主にミドリら新任勢。たぶんサクラは強く言えない

*55:たぶん沖縄

*56:シンジを呼び寄せるためアヤナミ初期ロットver.6覚醒

*57:これが大きな軸になると思う

*58:惣流とのリンク

*59:主人公ばりの決意があったはず

*60:いろいろ苦みがありそう

*61:火垂るの墓の別解が描けそう

*62:Qの時から軽く怖かった

*63:生きてて欲しいけど

*64:海洋研究所の功績のひとつ

*65:多分リツコが裏切るくだりで命を落とす

*66:長き葛藤からの決意があったはず

*67:一回ミサトくらいまで伸ばして、その後ベリーショートにするのが見たい

*68:日向と青葉の友情を見たい

*69:強く生きていたり、生きるのを諦めかけていたり、助けられたり助けたりは凄く見たい

*70:その思いを糧にする組織だからこそ、ミサトはシンジをおおっぴらに庇えない

*71:お互い手のひらの上で読み合うも、結局冬月が最強

*72:エヴァいちの策士で、自らの孤独を飼いならしたすごい人物だと思う

*73:ダミープラグの素体だった、静かで殺戮しか知らない奴

*74:記憶に残らない残像だけど、ユイのことがわかるシーン

*75:ユイとの恋から世界の中枢へと成り上がる稀有な物語になると思う

*76:私は好きにした

*77:結局まだ卒業できてない