世にも奇妙な物語を見た

「雰差値教育」
出演:永作博美温水洋一ほか


なんなんだ。
永作博美さんがとんでもなく綺麗だ。


前任先だった「偏差値教育」高校の生徒に「アンタなんか必要ない」と言い放たれた英語教師が次に赴任したのは、独特の教育法「雰差値教育」を掲げる奇妙な高校だった。
社会人予備軍である子どもたちに必要とされているのは何よりも「コミュニケーション能力」。その育成の目安として採用されたのは、生徒の「個性」と、その「調和」「団結」によって生ずる「雰囲気」を評価基準にした単位「雰差値」。
そんな怪しい教育法に戸惑いながらも、もろ学園ドラマなシチュエーションを自ら演出するという手段で「雰差値」を上げ、教師としての価値を得ようとする英語教師。
おっちょこちょいだが生徒思い。疑わしきは罰せず、生徒の自殺を必死で止め、生徒のために号泣し、命の大切さを説くため女生徒の妊娠を引き合いに出す。彼女の奮闘はどんどんエスカレートしていき…


学園モノ、教師モノへのおもしろアンチテーゼ。
基本白の胡散臭い映像。ありえない感じの閑静で無機質な校舎。温水さんがまた胡散臭い。
生徒達の「んなこたない」的な学園ドラマ芝居がなお胡散臭い。


そして英語教師役の永作さんがとんでもない。
なんなんだあのひとは。なんつうか、白くてカッコイイ。
浜崎あゆみさんとかYUKIさん的なあどけない顔がコメディかましつつも艶っぽく野心を放ってる。パッと見8割がた大学卒業したてのルックスなのに、突如ふっと現れる実年齢の擦れた表情や声がとんでもなくエロい(エロい!?)。
ラストシーンでの擦れきった笑みが、ribbonの頃から気になってて堤幸彦さんの「ブラックジャック」でズキューンてなってた俺への見事な止めでした。


しかし久々に「奇妙」を見たけれど、歳の所為か総じてコメディに見えた。
桜井君の「才能玉」と加藤さんの「ヴァーチャルメモリ」は分かりやすい「Y氏」「笑ウ」「ドラ」的コメディだったし、「午前2時のチャイム」は叙述系のどんでん返しはあれど椎名さんの驚いたりヘラヘラ笑う芝居がなんか普通にコメディ。そして「いい話」系の「回想電車」は、小日向文世さんと宮崎美子さんが無理やり演じる20代の回想シーンが圧倒的にコメディだった。
これは今の子どもが見たらちゃんと恐がったり不思議がったりするのだろうか。
恐い云々以前に永作さんばかりに気を取られていたのは間違いなく歳のせいだとはおもうのだけど。