我が町

帰ると、地元に住むとある17歳の女の子と19歳の男が中学時代からマンションで同棲しててできちゃって結婚したとかいう話で母と妹が不自然にエキサイトしていた。17歳と19歳は彼女らの知り合いでもなんでもなく、毎日開催される井戸端会議で母が収穫した話らしいのだが、今日日不思議でもでもなんでもないこういう話題でなぜこうも議論を戦わせる必要があるのか分からずにいると妹が一言、「男の方はヤンキーだよヤンキー、なんでヤンキーがもてるの?」
僕の住んでいるところは福岡県でもミドルクラスの片田舎で、「市」よりもランクが一個下の「町」で、町の地図は「田んぼエリア」と「山エリア」の二つに大きく分けられ、少ない大通りには夜な夜な暴走族の爆音が轟き、中学校は一つしかなく、その中学校のチャリ通学は当然強制ヘルメット着用なのだからして、そういう地域での法則としてはなわの「佐賀県」はそこそこ適用度が高い。キャミを知らない若者は少ないがマジでヤンキーはモテる。
その田舎の新基準である「佐賀県」ルールに合致するこの事態に妹は納得がいかない様子なのだけど、300m先にセブンイレブンがあろうとも、バスが通ってようと、ここは間違いなく田舎さ。